ChatGPTやStable DiffusionなどのAIを使えば、誰でも物語や画像を作ることができる。
しかしこれは、誰でも作家や絵師として近い将来活躍できるということとイコールではないと思った。

これらのAIは使ってみると、今までできなかった物語や絵が描けるようになるため、ちょっとしたスーパーマンになったような気になる。
しかし、これはAIを使った誰もがそうであって、みんなが同じクオリティの物語や絵が描けるようになる。
これは、単純に同じことができるプレイヤーが増えるだけで、活躍どころか社会に評価されにくくなってしまう。

一方、今まで物語を作っていた作家や、絵を描いていた絵師はどうだろうか。
AIを使ってみんなと同じクオリティの作品を作る。そしてさらにこの方たちは空いた時間で自分流のアレンジを施す。
そしてそれを今までと同じように社会に対して発表する。どちらが評価されるかは一目瞭然だ。

つまるところ、AIは創造性のパワーを誰にでも与えることができるが、その力を引き出すことができるのは今までコツコツと頑張ってきた作家や絵師の人たちで、素人ではないのだと思う。

単純なタスクをこなすだけであれば創造性に頼ることもないわけで、こういった差は生まれないだろう。
しかし専門的で創造的なタスクほど、差は縮まるどころか開くことになると思う。

しかし、そんなAIでもその創造性を利用することはできる。例えば学習。
私はAIを使って物語を作っているが、これは先述の通り、社会では評価されないだろう。
しかし、AIに作ってもらったものをベースにして、少しずつ自分なりの物語を追加するなどしてアレンジの練習ができる。
まっさらなキャンパスから物語を作るのと比べると大変簡単で、これなら毎日少しずつでも続けていけそうだ。
そうしてコツコツとアレンジをしつつ、徐々に自分がかかわる範囲を増やしていく。
そうすることで作家さんに負けないような作品を将来作ることができるようになるのではないかと考えている。

専門的で創造的な活動をしている人は、AIでさらに自分の能力を引き延ばせばいいし、そうでない人はAIに助けてもらいながら少しずつ専門的で創造的な活動ができるようになっていけばいいと思う。

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