EC-CUBEで本格的なECサイトを運用されている方は、商品紹介やSEO対策のためにWordPressもご活用されていると思いますが、今回はその運営に影響があるかもしれない緊急性の高いセキュリティ情報をお伝えします。
何が起きているのか?
2025年8月、WordPressの人気プラグイン「Database for Contact Form 7, WPForms, Elementor Forms」にCVSS最高スコア9.8という極めて深刻な脆弱性(CVE-2025-7384)が発見されました。
このプラグインは世界中で7万以上のサイトで利用されており、認証なしでリモートコード実行が可能という非常に危険な状態となっています。
EC-CUBE事業者への影響
WordPressサイトでこんな機能を使っていませんか?
- 商品に関するお問い合わせフォーム
- カタログ請求フォーム
- 卸売業者向けの取引申込フォーム
- メディア掲載依頼フォーム
- 商品レビュー投稿フォーム
これらのフォームデータを管理画面で確認できるようにしている場合、今回の脆弱性の影響を受ける可能性があります。
考えられる被害
最悪のシナリオでは以下のようなことが起こり得ます:
1. EC-CUBEサイト全体の停止
- サイトの重要ファイルが削除され、ページが表示されなくなる
- SEO対策として集客していた商品ページが機能しなくなる
2.顧客データの漏洩リスク
- お問い合わせフォームから収集した顧客情報が流出する可能性
- 企業の信頼失墜と法的責任の発生
3.マルウェア感染
- WordPressサイトに悪意のあるコードが埋め込まれる
- 顧客がサイト訪問時にマルウェアに感染するリスク
4.ビジネス継続性への影響
- 商品紹介コンテンツの更新ができなくなる
- 新商品の告知やキャンペーン情報の発信が困難になる
実施すべき対策
□ WordPressの管理画面にログイン
□ プラグイン一覧で「Database for Contact Form 7」を確認
□ バージョンが1.4.3以下の場合は1.4.5以降にアップデート
□ Contact Form 7も同時に最新版に更新
EC-CUBE事業者特有の注意点
WordPress と EC-CUBE の連携部分
- WordPress側からEC-CUBEへのAPI連携部分のセキュリティ確認
- 商品データベースへの影響がないか確認
- 在庫管理や受注管理システムへの影響がないか確認
まとめ
EC-CUBEを使ったEC事業では「サイトが止まる=売上が止まる」というクリティカルな影響があります。
特にWordPressで商品情報やブランドストーリーを発信している方は、今回の脆弱性による被害が事業全体に波及する可能性があります。
なるべく早くプラグインのバージョン確認とアップデートを実施してください。