ファイル同期ツールRsyncに複数の脆弱性(CVE-2024-12084、他)

インシデントの概要

インシデントの種類: Rsyncに存在する複数の脆弱性が発見されました。
ターゲット: ファイル同期ツールであるRsync(バージョン3.3.0以下)とその使用環境。これには、バックアッププログラムや公開ミラーなどが含まれます。
原因: 複数の脆弱性となります。具体的には、ヒープバッファオーバーフロー、情報漏洩、ファイル漏洩、外部ディレクトリへの書き込み不正、–safe-linksバイパス、シンボリックリンク競合条件などです。

影響を受けるシステム

Rsyncを使用するすべてのシステムが影響を受けます。これには、バックアップソフトウェア(Rclone, DeltaCopy, ChronoSyncなど)や公開ミラーで動作しているサーバーが含まれます。

対策

パッチ適用: 最新の修正プログラムをGitHubSamba公ダウンロードページから入手し、すぐにアップデートを行うこと。
ソフトウェアの更新: Rsyncがバンドルされている他のソフトウェアも最新状態に保つこと。

この脆弱性によってどのようなことができるか

ヒープバッファオーバーフロー情報漏洩: クライアントが匿名で読み取り可能なRsyncサーバー上で任意のコードを実行すること。
ファイル漏洩: 悪意のあるサーバーがクライアントの機密データ(例:SSHキー)を読み取り、または書き込むこと。
パストレース脆弱性: サーバーが意図しないディレクトリにファイルを書き込むこと。
シンボリックリンク競合条件: ユーザーが特権の高いファイルへアクセスする可能性。

これらの脆弱性は、攻撃者によってサーバーを乗っ取り、任意のコード実行やデータ漏洩が引き起こされるリスクを高めます。したがって、迅速な対策とアップデートが重要です。

Rsyncに存在する複数の脆弱性は、システムや情報資産に深刻な影響を及ぼす可能性があります。適切な対策とアップデートを行うことで、これらのリスクを軽減することができます。

Note:

https://kb.cert.org/vuls/id/952657