大規模言語モデルが持つ大量の学習データを使えば、特定の物体や生物の情報を引っぱり出し、
それらを使って現実世界での振る舞いをシミュレートできるAIを作ることができる。

そういったAIを作るためにはALOsというオブジェクトモデルを利用する。
これはPythonなどの高級プログラミング言語と私たちの普段使う言語を結びつけるもので、
英語や日本語を使ってオブジェクトを定義し、オブジェクトの中に含まれる特徴や外見、動作などをGPTなどが持つ大規模な学習データから作成する。

そういったオブジェクトを複数作成し、それらが互いに影響を及ぼすよう設計することで、現実世界で実際に起こっているようなことをシミュレートすることができる.

例えば、猫と部屋のオブジェクトを作成し、部屋の中にいる猫という状況をシミュレートしてみる。

まず、猫と部屋のALOを作成し、それらのオブジェクトにパラメータを追加していきます。

1: 猫のALOを作成:
- オブジェクト: 猫
- パラメータ: 名前、年齢、性別、毛色、機嫌、遊び方

2: 猫のALOのサブオブジェクトリストとパラメータを表にして出力:
| サブオブジェクト | パラメータ   |
|-------------|-----------|
| 名前         | ミミ      |
| 年齢         | 2歳      |
| 性別         | 女性      |
| 毛色         | キジトラ    |
| 機嫌         | 良い       |
| 遊び方       | ボール追いかけ |

3: 部屋のALOを作成:
- オブジェクト: 部屋
- パラメータ: 大きさ、窓の数、家具の配置、遊び道具、猫の居場所

4: 部屋のALOのサブオブジェクトリストとパラメータを表にして出力:
| サブオブジェクト | パラメータ        |
|-------------|--------------|
| 大きさ         | 20平米          |
| 窓の数         | 2            |
| 家具の配置       | ソファ、テーブル、棚    |
| 遊び道具        | ボール、ねずみのおもちゃ  |
| 猫の居場所       | テーブルのそば      |

5: シミュレーション:
ミミ(猫)は、部屋の中で遊んでいます。部屋は20平米で、窓が2つあります。家具としては、ソファ、テーブル、棚が配置されており、猫の遊び道具はボールとねずみのおもちゃがあります。ミミは機嫌が良いので、元気にボールを追いかけて遊んでいます。ボールがテーブルのそばに来たとき、ミミはテーブルのそばまで駆け寄り、ボールをキャッチしました。この様子から、ミミが部屋の中で楽しく遊んでいることがわかります。

こういった出力を得ることができる。

オブジェクトに設定されている猫や部屋の情報は、私達が生活している中で見るごく一般的な情報であり、それらの生成はGPTが自動的に生成している。大量の学習データの賜物だ。

また、シミュレーションを調整すれば、その内容に沿った画像を生成することもできる。
現実の世界を写す写真のようなものを作ることができるわけだ。

さらに、シミュレーションする際の出力をPythonなどの高級プログラミング言語とすることで、これまで私たちが行ってきたプログラミング作業よりも、より自然な人間が話す言語で、現実世界の状況をデジタルな世界上で表現することができるようになる。

この考え方はまだ新しいもので、どう実用化されていくのかわからないものだが、大いに今後が楽しみなものだと感じた。

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